2010/09/05

my new old!


最近パブに集まる友人のアーティスト達はこんな感じ。決してお金が無い訳ではないし、
古くてボロくて格好いい訳ではないけれど...とにかく本人が気に入りこの先もずっと使いたい物を観賞用ではなく自分色で堂々と使いこなしてる感じが良い。

ここ、数年ロンドンのアーティスト達の話題の中心は、最新のファッションやプロダクトではなく、「そろそろ、自分がインスパイアされた古き良き物を手に入れないと、どんどん消えて行ってしまっている。」という事。自分が子供の頃憧れたモノや音が身の回りから消えてしまっている現実を皆実感しているのです

超高度成長期。ドラえもんの提案したTV電話が日常になった昨今ですが、僕達がこれからも創造して行くのに必要なのは、高度な携帯電話ではなく「自分だけのルーツ」です。

"高価なヴィンテージ収集"という金持ちの道楽ではなく...子供の頃には買えなかったあのバイクや楽器、自分がアートやファッションに目覚めたキッカケなど...他人にとっては全く価値が無くとも自分にとっては凄く価値のあるルーツを、今、手にしておかないともう一生触れる事が出来ないかもしれないのです。

宇宙の塵のごとく広がるWEB上の記録よりもボロボロになっても捨てられないスケートマガジン。鮮明なLEDで見る高性能PCの局部ではなく、テープを気にしながら再生するビデオデッキとチラつくブラウン管に映るアダルトビデオ。環境に配慮したハイブリットカーも大切ですが、ご機嫌を伺いながら走る2サイクルの爆音や空冷エンジンの振動は唯一無二の感覚。自分しか知らないようなマイナーバンドのゴミ同然のレコードだってもう二度と会えないかも知れないのです...

利便性だけではないからこそハートで感じるあの感覚...
無駄や煩わしさを分かった上で格好つけてるあの感覚...
あの感覚が...消えてしまう...その...前に...

仕事、仕事っ!(余韻なし)
本日これから9件の入稿。
夕食はプリングルス80枚。
頑張ろ〜っ!